恋愛

鶴見女子大学生殺害事件 元交際相手が起訴内容認める

2024年6月10日放送

去年、横浜市鶴見区で女子大学生を殺害した罪に問われている元交際相手の男の裁判員裁判が横浜地裁で始まり、男は起訴された内容を認めました。

起訴状によりますと伊藤龍稀被告23歳は、去年6月、横浜市鶴見区で元交際相手で当時18歳の冨永紗菜さんの首や胸などを包丁で突き刺し殺害するなどした罪に問われています。

きょうの初公判で裁判長から起訴された内容に間違いはないか問われた伊藤被告は、「ないです」とだけ述べ、認めました。

記者
「髪をスポーツ刈りにして現れた伊藤被告。 ふりしぼるように小さな声で起訴内容を認めた後、席に戻るとうつむいて全身を震わせて静かに泣き始めました」

冒頭陳述で検察側は、冨永さんとは伊藤被告の暴力が原因で別れ、復縁に応じてもらえなかったことから「包丁で脅せば復縁できるかもしれない、できなかったら殺そう」と考え、
犯行に至ったと指摘。
また、犯行直前のドライブレコーダーには、伊藤被告のこんな「独り言」が録音されていたと明かしました。

伊藤被告
「殺すよ、もういい、捕まる。 必ず刺さないと。 未遂で捕まったらがハッピーなだけ」

一方、弁護側は、「犯行は突発的で、あくまでも脅して戻ってきてもらう目的だった」として、計画性はなかったと主張しました。

交際相手からの暴力いわゆる「デートDV」の末に起きたこの事件。

恋愛の束縛が暴力に発展していった事件までの経緯が明らかになりました。

2人は事件のおよそ2年前、交際を開始。 その後伊藤被告の束縛からの暴力、いわゆる「デートDV」が原因で別れと復縁を繰り返したといいます。

そして、去年6月22日冨永さんが別れを決意。
以降、毎日、伊藤被告からSNSで復縁を求められましたが、冨永さんの両親が間に入って「接近を禁止」。

警察も介入します。

28日、父親が伊藤被告に「復縁の可能性はゼロ」と伝えると、翌日、伊藤被告が万引きした包丁を持って、冨永さんのマンションに侵入。

一度は追い出されますが外で待ち伏せし、冨永さんが一人になった隙に殺害に至ったということです。

裁判はあさって、被告人質問で本人の口から真相が語られ、今月21日に判決が言い渡される予定です。

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