■工場見学も 「内定辞退」減らす効果も期待
5日、会社説明会を行ったのは、山梨県のお菓子メーカー「桔梗屋」です。
「桔梗信玄餅」が有名で、外国人観光客の増加によって売り上げを伸ばしています。
参加した学生
「なるべく早く終わらせて、残りの大学生活を楽しみたいなと思います」
参加した学生
「なるべく多く内定をもらいたいなと思いながら、頑張って就活しています」
説明会と同時に工場見学も実施。会社への理解を深めてもらい、「内定辞退」を減らす効果も期待しています。
桔梗屋 総務部 廣瀬元部長
「直前で辞退をされたりという方も、何人か出てきていますので。そういったところが、前とはちょっと違うかなと思います。こういった形で長い期間かけて活動をしていて、ちょっと残念ではありますね」
少子化などもあり、就職活動は学生が引く手あまたとなる「売り手市場」が加速。そんななか、今話題のサービスがあります。
■「お祈りメール」活用で…別会社に内定
ヘルスベイシス テックエージェント事業部
谷川ひとみさん
「私が最終面接まで行って、お祈りメールで落ちてしまった企業さんの採用担当の方から、『ABABA』をご紹介いただいて」
お祈りメール(例)
「今回は採用を見送らせていただくこととなりました」
「今後のご活躍をお祈り申し上げます」
不採用を伝える通称「お祈りメール」。この春大学を卒業した谷川さんには、就職活動中2社からお祈りメールが届きました。
しかし、このメールが別の会社の採用につながったというのです。
谷川さん
「最終面接まで行ったのに落ちてしまったという、自分の中のマイナスなネガティブなところがあったんですけど。スカウトがすごく多く来るので、自分も必要とされているような感覚にはなりましたね」
このお祈りメールを株式会社ABABAのサイトに登録すると、学生の“あと一歩”まで進んだ具体的な企業名が他の企業に開示されます。
それを見た企業によっては、いきなり最終面接まで進める条件などでスカウトする場合もあるといいます。
谷川さんのもとには、人材系IT企業から面接のオファーがありました。最初の面接が社長との面談になり、とんとん拍子に内定をもらいました。
ヘルスベイシス 安田翔陽執行役員
「どこの企業を受けて、どの選考で落ちたかという情報が細かく見られるので、より我々の会社にマッチしそうな方に出会える。まず起点として何も知らない学生さんよりも、どういった考え方をされているかというところは、分かる傾向にはあるかなと思います」
■パナなど 「配属ガチャ」なし確定企業も
そんな売り手市場のなかで、学生を引き付けるため、いわゆる「配属ガチャ」がないことを強みにする企業も増えています。
配属ガチャとは入社後の配属内容が、必ずしも本人の希望通りにはならない状況をいいます。
パーソル総合研究所の調査によると、「転勤がある会社」を受けたくないという学生が半数を占めます。
パナソニックでは、およそ150の選考コースを用意して、入社後の配属先を「確約」。キリンは新卒採用に10のコースを設けて、学生がより具体的に入社後のイメージを持てるようにしています。
現在の売り手市場に、「就職氷河期」を経験した世代の人たちからは、次のような声が聞かれました。
40代 医療関係者
「大変でしたね。いいところだと、なかなか最終までいけなかったり。(内定を)勝ち取れないかなと思うので、数をいくしかないのかなと」
40代 大学職員
「インターネットがなかったころなので、はがきが来て自分でエントリーをしてという感じ。それでも企業から連絡がなかったりとかよくあった。今はいいなというのが正直あります。(企業から)お声掛けをいただけるというのは、すごくうらやましいなと思います」
(「グッド!モーニング」2024年6月6日放送分より)
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