食品業界では、味の素が3月7日、従業員一律月額1万4000円のベースアップとし定期昇給とあわせて6%の賃上げの満額回答。パートやシニア再雇用の従業員も物価高に対応して時給3.2%アップです。
サントリーホールディングスは、直近20年で最大となる1万3000円のベースアップ。定期昇給などとあわせて約7%の賃上げ回答です。
機械メーカーでは、クボタが7%の賃上げ回答で、ベースアップを含む昇給額は組合が要求した2万円を3000円上回ったほか、ゲームメーカーのカプコンは従業員に一時金の支給と来年度は平均5%を超える昇給。新卒採用の初任給については6.5万円増額の30万円に引き上げることを決めています。
この賃上げラッシュを街の人はどう感じているのでしょうか?
(IT関連)「うらやましいです、そういう会社は。そんなことまれじゃない?」
(IT関連)「私の企業も時給とか上がっているけど、微々たるもんやから」
(IT関連)「物価高に対しては全然追いついていない、ほんと微々たるもんです」
(メーカー※研究職)「期待はしているんですけど、給料は全然上がらない。これからどんどん(生活が)苦しくなるのかなというイメージしかない」
富山にある製薬会社の社長と従業員にも聞きました。
(従業員)「物価が上がってるのに給与の上昇はついてこられていない感じがします。そのことは経営者に声を大にして伝えたい」
(社長)「…実体経済がね。結構ちゃんとやっている気がしますけどね。(今後)賃上げの方向には進んでいきますから、そういう意味では企業努力というものをやっていかないといけないと思っています」
一方で、こんな声も。
(ソフトウェア関連)「(給料は)上がっているし、世の中よりは上がっているんじゃないのかなと思っている。(Q賃上げの流れをどう思う?)遅すぎるでしょ」
(IT関連)「ゆくゆくは(賃上げが)あるかもよ、みたいな。そういったことは聞いています。いつなんやろなと思いながら。きょう妻の誕生日プレゼントを買ってきたんですけど…もうちょっと(給料が)上がったら、ワンランク上のものを買えるのになとは正直思ったりしていました」
組合からの高水準の賃上げ要求に対し“満額回答”で応じる企業が相次ぐなか、3月8日に神戸で開かれたのが…
(記者リポート)「中小企業40社が集う合同説明会が開かれています」
来年春に卒業する大学生などを対象とした説明会「ひょうご就職サミット2025」です。兵庫県内に拠点を置く製造メーカーやサービス業の企業などが参加してますが、今年、会場の学生の姿はまばらです。
(兵庫県中小企業家同友会 津田泰行さん)「学生が去年と比べると今のところ半分前後ぐらい。インターンシップでの採用がどんどん活発になっていってるので、動いている学生さんはすでに内定を持っていたりで(参加が少ない)」
企業の人手不足や少子化で学生優位の“売り手市場”のなか、学生のハートをつかもうと中小企業も必死です。そこでアピールするのはやはり「初任給」。
(金属加工業 社長)「去年が22万円だったので、約3万円(上げた)。採用に関しては、小規模・中小・大手関係なく自由競争ですので、初任給だけでも引けを取らない金額にしておきたい」
機械部品の加工をしているというこちらの会社では、初任給を3万円引き上げて25万円にしました。実は、ここだけでなく、説明会に参加している40社のうち19社が初任給のアップに踏み切っているのだといいます。
(就活生)「(Q提示された金額は?)多くはないなって思います。最低…22万円はあってほしいかなって」
(就活生)「月に23~24万円くらいあったらいいかなと考えています」
給料面だけでなく社風や福利厚生など、働きやすさを前面に押し出す会社も目立ちます。服装や髪形など自由な働き方をアピールする企業もありました。
(サービス業)「別にスーツ着なくてもいいよみたいな。うちの場合は休日も結構たくさんあるので、プライベートを充実させたいっていう学生さんが多いんじゃないかなと思います」
賃上げが加速する中、企業にとってはより厳しい時代になってきているといえそうです。
▼MBS NEWS HP
https://www.mbs.jp/news/
▼最新ニュースや特集を毎日配信 チャンネル登録お願いします!
https://www.youtube.com/c/MBSnewsCH?sub_confirmation=1
#賃上げ #春闘 #大企業 #中小企業 #初任給 #就活 #食品業界 #人手不足 #味の素 #ベースアップ #定期昇給 #満額回答 #物価高 #サントリーホールディングス #クボタ #カプコン #給料 #福利厚生 #合同説明会 #MBSニュース #毎日放送