■大学生活はずっとコロナ禍 “ガクチカ”がない…
10月16日、都内で行われた就活支援イベント。対面で行われる体験型のセミナーです。
女子学生(3年生)
「やっぱり対面のイベントはなかなかレアで、ほとんどオンラインになっているので、こういうきっかけも少ないので参加しようと思いました」
男子学生(3年生)
「オンラインがすごく多かったので、対面での距離感がすごくわからなくなってしまったというのは問題としてあると思っている」
学生生活のほとんどをコロナ禍で過ごした今の就活生。主催者は今の学生の特徴をこう話します。
就活イベント主催 リアライブ 金子剛士さん
「コロナ前とは違いとして感じるのは、大人とのコミュニケーションというところにおいて、不慣れな方が非常に多いなっていうのが一番感じるところ」
学生たちからはこんな声が…
女子学生(3年生)
「4月に大学行って、新しい友達ができて、新歓とかもあるじゃないですか、そういうのも、一切無かったのでちょっと悲しくはあった」
女子学生(3年生)
「(サークル活動が)制限されていたのでできなくて、3年生になってからやっとできるようになったという形ですね」
■「思い描いた理想と大きく離れていた」大学を訴える裁判も
コロナ禍で大きく変わった学生生活。対面授業が受けられなかったとして、大学を訴える裁判もおきています。
原告 明星大学の元学生(20)
「1年すべてがオンライン授業のまま終わってしまったという現状に、すごく納得のいかない部分がありました」
2020年春、東京の明星大学に入学した男子大学生。「1年間、一度も対面授業が行われず、合理的な理由の説明がなかったのは大学として義務を果たしていない」として、大学側に授業料の一部などあわせて145万円の賠償を求めた裁判を起こし、その後大学を退学しました。
原告 明星大学の元学生(20)
「私が思い描いていた大学への理想からすごく離れて、大学に通ってて果たして意味があるのかと」
10月19日の判決で東京地裁立川支部は「明星大学のみ突出した選択をした著しく不合理なものとは言えない」と指摘。元学生側の訴えを退けました。
■困った“ガクチカ”がない… 内定取るために「脚色」も
この元学生のように、オンライン中心の学生生活を送った大学生たちが今、就職活動で直面している問題があります。
男子学生(3年生)
「ガクチカが…」
男子学生(4年生)
「ガクチカはちょっと難しいです」
「ガクチカ」とは「学生時代に力を入れていたこと」を略したもの。採用面接の定番の質問です。コロナ禍で普通の学生生活が送れず「ガクチカ」がないと頭を悩ませているのです。
女子学生(3年生)
「印象に残るエピソードをまず探すところが難しくて…」
女子学生(4年生)
「かなり苦戦したかなと思います。オンラインで思うように活動できなかったというところをあえて逆手にとって、オンラインだからこそこういう事をしましたみたいな形で」
2023年春に卒業予定の大学生・大学院生を対象に行ったネオキャリアの調査では、コロナ禍で「ガクチカ」に悩み、エントリーシートなどに“事実ではない内容”を盛り込んだと答えた人は4人に1人に上っています。
女子学生(4年生)
「私は資金を集める渉外班だったんですけど、そこで集めた金額をちょっとだけ大きくしたりしました。だいたいの友達はちょっと盛っていたので、みんなちょっとずつ0→1じゃなくて、1からちょっと盛ってるんだなと思いました」
男子学生(3年生)
「ウソは書かないと思いますけど、よく見られたいし、そう書かないとなかなか内定に結びつかないのが現状だと思うので、自分も多少は脚色してしまうのかなって」
さりげなく話を盛る人が多いようですが、中にはゼロから偽造する人や友人のガクチカを“コピペ”する人もいると言います。
▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://newsdig.tbs.co.jp/
▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1
▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://www.tbs.co.jp/news_sp/tbs-insiders.html
▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://www.tbs.co.jp/news_sp/toukou.html